『牧歌的な名作』イーハトーブで知られる作者だけあって、山中が舞台の本作では擬音の面白さと溌剌とした感じも一入(ひとしお)となっています。 一郎の挙げる[偉いどんぐり]の条件にどんぐり達が静まりめでたく閉廷となるのには、我が強くとも冷静に自省できる救いがあり、風刺の意図を取り入れつつ童話はかくあるべしと思います。