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おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)

『じゃぁお前が語ってみろ!』
 「若者論」を論じている学者や評論家連中を片っぱしから叩いていくという本だ。けっこう網羅性があっていろいろな「若者論」が紹介されているので、「若者論」の広がりを押さえるための一助にはなるかもしれない。しかし著者の主張は、ひたすら「○○(←ここに色んな若者論者の名前が入る)の意見には、実証的なデータがついていないから信用でしない!」の一点張りで、まったく建設的ではない(笑)。

 著者はとにかく、アンケート調査や政府統計などの数値データが大好きらしい。もちろんそれはそれで重要な情報なのだが、そうしたデータがないからといって、「若者論」をめぐる言説からリアリティが消し飛んでしまうわけではないだろうし、統計ではつかみきれない若者社会のリアリティというものも間違いなくあるのだ。
 社会をめぐる言説の「リアリティ」というのは、著者が考えるような単純なものではない。さまざまな方法論の微妙な組み合わせでとらえるべきものなのだ。(統計データがなければ何も信用しないなんて言い出したら、「歴史」なんてまったく成り立たない。)

 さらに致命的なのは、著者自身の「若者論」はどのようなものなのかと言ったときに、特に意見がないということだ(笑)。前著「若者論」を疑え! (宝島社新書 265)の冒頭近くで、自分からそう宣言している。人の批判をすることだけが自分の役目であって、自分自身の意見はとくにないのだと堂々と言っている。
 一応著者は、「確実な根拠に基づいて議論すべきだ」と言っていて、その確実な根拠とは「科学」と「経済」と「法律」と「人権」なのだというところまでは主張している。この謎の4点セット(笑)で何が議論できるのかまったくイメージできないし、実際この4点セットで著者なりの「若者論」が展開されるわけでもない。

 というか、「科学」「経済」「法律」あたりまでは、「いや、それらも一種の社会の共同幻想に依拠して成立しているにすぎないんだけど」と言いたくはなるものの、まぁ理解できる。しかし「人権」って(笑)。そんなものを「確実」で「実証的」な議論の根拠にできるとは到底思えないのだが……。

 とまぁ、色々突っ込みたくなるし、とくに読む価値もないと思うけど、著者は20代でしかも建築の大学院に在籍しながら門外漢として書いているというのはすごい。そのエネルギー、チャレンジ精神は素晴らしいと思います。

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