『講演回数6000回を超える著者が、なぜ聞き方入門なのかがわかる本』
著者の田中氏は日本経済新聞社で約20年間勤務し、「日経ビジネス」の基礎固めをしたのち独立。現在、ヒューマンスキル研究所を設立し所長を勤めている方です。
独立以来の講演回数は、6000回を超え、著作も65冊以上にのぼります。
これだけの講演回数をこなしている人がなで「話上手」の本ではなく「聞き方」の本を書いたのか?
昔、田中氏はカーネギーの「話し方教室」に通ったのち、アシスタンに選ばれ、1年間、教室の他の受講生が人の話を真剣を聞く訓練をするうちに次第に話上手になっていくのを目のあたりにしたといいます。
なぜ、真剣に聞くことが話し上手につながっていくのか?
成功者には聞き上手の人が多いという。あの松下幸之助も多くの「儲け話」に真剣に耳を傾けたそうです。
”話”は本来、話し手と聞き手の共同作品だという。つまり、話し手は、良い聞き手に恵まれないといい話ができない。この関係がわかれば、まずは自分がいい聞き手に徹するということだと主張しています。
また、この本には「話し上手」になるコツがいくつか書いてあります。
一例をあげると「自分の体験を語る」もしくは、「人が体験したことをあたかも自分が体験したごとくに語る」ということです。
坂本龍馬もそのコツを上手に活用した例として紹介されています。
この本は、ビジネスマンだけでなく、夫婦や恋人とのコミュニケーションを改善したい人にもお勧めです。