『読み書きの前提に聞く話す思い描く』
子供たちに英語を教えています。体験レッスンに訪れた保護者の方が、英語なんて、家でビデオを見せておけばいいんでしょう?とおっしゃいました。
違います。ビデオは単にビデオの側のストーリーを流しているだけです。こちらの問いかけや興味とは一切無関係に音や映像が進行していきます。子供は見ることは出来ても、ビデオやテレビとコミュニケーションははかれないのです。
でもお母さん・お父さん・先生は、子供の問いかけに対して返事をすることができます。子供の興味に対してそれを受け取り、展開することができます。子供の成長にとって(勿論大人にとっても)大事なことは、受動することで終わるのではなく、成長にしたがって、積極的に他の人達とコミュニケーションをはかっていくことです。
もちろん読み・書きの能力は必要ですが、それは先ず話す・聞く・思い描く能力が備わってからのものです。読書が有効なのは想像力が働くからです。想像力のない子はいくら読書しても独習はできません。
ゆとり教育とか何とかいって、結局学力も低下し、他人とうまくコミュニケーションの取れない子供・大人達が増えてしまいました。もう一度他人の話を聞く事から始めてて見ましょう。
本書の語り口はまるで落語のようです。