『自己犠牲について考えました』
平易な文章の絵本であっても、深い内容であれば、様々な読み方ができると思います。
私は、このお話に「自己犠牲」というものを感じました。
三島由紀夫は、男にとって最も尊いものは自己犠牲であると言ったということですが、それがどのようなものであるかが、このお話の中に垣間見れるのではないかと思います。
確かに赤鬼は泣きましたが、読んでいる私はそうではなく、果てしないすがすがしさを感じました。私には「泣ける」本ではなく、陰徳と共に強く生きる指針の本でありました。
尚、本書は原文を改変や省略することなく、全文を載せてあります。それでも、少なくとも小学校高学年以上であれば、十分に読めるのではないかと思います。