『島に暮らす』
今や癒しの地となった、沖縄はもちろん、日本の離島を紹介した一冊。
本州に住んでいると、島に住んでいるということをまるで考えることがない。どこまでも地続きであると頭のすみで思っているのかも。
島という単位で人や物や共同体を考えないし、その点、内陸部に住む田舎のアメリカ人並に、他者に対して鈍いのだろう。
島というと、よそ者に対する閉鎖的な匂いが鼻につくところもままあるが、この本を読む限り、海に対して開けた、人なつっこい「島」の風景がある。海から吹く風を感じる。
ホテルから一歩も外に出ない、そういうリゾートの楽しみ方もあるが、私はこの本のように、島を歩き回りたくなった。