『ユースホステルガイドみたいで敷居が低くなった』
前半は有名なお寺を大きな写真で紹介。
後半はモノクロで、1ページに2箇所ずつ紹介。
後半部分はオーソドックスな「国民宿舎ガイド」のような体裁で、宿坊とはいえ
特別な感じではなく、普通の旅館ガイドみたいで読みやすい。
宿坊に何か特別なものを想像していたが、意外と普通の感覚の宿坊
(5階建てでホテルみたい)なものや、「信者会館」という名前の
どちらかというと研修施設みたいなものがあることを知って驚いた。
また、有名なお寺だけれども、荘厳すぎて一人旅で泊まったらちょっと
夜怖いかも、ということにも気がついた。
行ったこともないのに「宿坊」という言葉にあこがれていた私はきっと
行ってみて「ホテル風」でもがっかりするだろうし「荘厳すぎ」でも
後悔しただろう。だから写真がたくさんのこの本は、それぞれの宿坊の
姿がとてもわかりやすく、「今、私が求めている宿坊」が間違いなく
見つけられそうで読んでよかった。
たくさんのお寺の住職さんにも取材をしていて、それぞれ仏教にそんなに
詳しくない人に向けてメッセージを書いている。神社仏閣好きにとっては
初歩過ぎる話もあるけれども、この一冊をよめば 宿坊だけではなく
日本の仏教の歴史や文化にも理解が深まりそう。